こんにちは♪YUME♡miyakoです。
もう14~15年くらい前になるでしょうか。私の塾で”ある事件”が起きました。
特定の生徒の持ち物が紛失するのです。
最初は靴を隠す、という事件から始まりました。
私の塾は、建物の1階で靴を脱ぎ、げた箱に入れて2階の教室へ上がるシステムです。
その子が帰ろうとすると「靴がない!!」のです。これでは帰れませんから、私は指導を中断して靴探しに翻弄されました。最初の頃は、靴があり得ない場所に隠されていたり、少し離れた路上に置かれている、というイタズラでした。
これだけでも笑えません。悪質です。隠された生徒は、「帰れない」と困っていますから。
そして、「こういうことがありました」と生徒たちに注意喚起をしました。
その後、同じ生徒の自転車のカギが抜かれて紛失しました。これも帰れません。お母さまに電話し、車でお迎えに来ていただき、自転車も乗せて帰っていただきました。そしてこの場合は、新しいカギも作らねばなりませんでした。
「疑ってはいけないのですが」ある一人の生徒が靴を隠したり、カギを抜いたりしているのでは?と疑いました。
その生徒がいる時にだけ、そういう事件が起きたことと、起きるタイミングです。
しかし、実証できませんし、何より「犯人捜し」をしたくない、という強い気持ちで、私はある行動を取りました。
それがこうです。
・全生徒と全保護者様に、教室で起きたことを事実のみお知らせする。
・自転車のカギに関しては、「必ず施錠して持って上がる」ルールを徹底する。
・1回のげた箱は監視不可能の為、「防犯カメラ設置」という張り紙をして、小さなカメラで録画していることを生徒全員に伝えた。(これはフェイクで、実際には防犯カメラを設置していません)
こういう措置を取り、事態は収束しました。
今でも、この時に犯人捜しをしなかったことを”正解”だったと確信を持っています。
犯人捜し=生徒を疑うこと、信じないことです。それよりも、その子がなぜそんなことをするのか?考えて、その子の持つ心の問題に寄り添うことの方が、解決の近道だと思ったからです。
そして、私の対処は、”イタズラできない環境作り”でした。
私は、教室で学習以外の、問題行動が起きた時、必ず、
”その問題行動を起こせない環境作り・教室の動線作り”に徹し、子どもを責めることをしません。
子どもの問題行動の原因をなくしていきたいのです。
主に、「愛情の欠如」です。家庭環境が大きく影響しています。そして、心が温まるような愛情を親から受けていません。
また、被害を受ける生徒の特長は、「愛情に満ち足りた幸せな生徒」でした。
問題を起こす子は、対象の生徒に憧れているのです。あんな風になりたくて、イタズラをするのです。
本当は、その子と仲良くなって、自分もそうなりたいのです。輝いている対象に近づいて、その光を浴びたいのです。
そう考えると、愛が私の心から溢れてその子に降り注ぎました。
子ども達を指導していると、学校現場でも、学習塾でも、このような出来事はよくあります。
そんな時にこの人のこの言葉をかみしめます。
皆さんにご紹介しますね。教育評論家の親野知可等氏の名言です。
「許しがたいことを許すことに 意味がある。」
「子どもはすぐには変えられない 変わるのは親」
「気になる短所とは別の方面への働きかけが 事態を好転させる」
全ての言葉が、日々の指導に活かされてきました。
私の教育理念と重なります。
最後の「気になる短所とは別の方面への働きかけが 事態を好転させる」は、物を隠したり盗んだりの事件の際に、解決に向かわせた教訓でした。
大切なのは ”愛” この一言に尽きると言いたいです。
子どもを愛して信じること、そこから問題は解決していきます。
解決が難しいのが、「家庭環境」です。このことは、介入できず、私を悩ませてきました。
しかし、だからこそ、この発信を通じて、「家庭環境」を変えていきたいのです。
お母さま方、お父様方、そして教育関係者の方々にも考えていただきたいと思います。
今日はこのへんで(#^.^#) ごきげんよう♬