こんにちは♪YUME♡miyakoです。
長田弘さんの詩が好きであることをこの記事で書きました(#^.^#)
大好きな詩であり、音読を楽しむ詩がまだまだあります。
なくてはならないもの
長田弘
なくてはならないものの話をしよう。
なくてはならないものなんてない。
いつもずっと、そう思ってきた。
所有できるものはいつか失われる。
なくてはならないものは、けっして
所有することのできないものだけなのだと。
日々の悦びをつくるのは、所有ではない。
草。水。土。雨。日の光。猫。
石。蛙。ユリ。空の青さ。道の遠く。
何ひとつ、わたしのものはない。
空気の澄みきった日の、午後の静けさ。
川面の輝き。葉の繁り。樹影。
夕方の雲。鳥の影。夕星(ゆうずつ)の瞬き。
特別なものなんてない。大切にしたい
(ありふれた)ものがあるだけだ。
素晴らしいものは、誰のものでもないものだ。
真夜中を過ぎて、昨日の続きの本を読む。
「風と砂塵のほかは、何も残らない」
砂漠の歴史の書には、そう記されている。
「すべての人の子はただ死ぬためにのみ
この世に生まれる。
人はこちらの扉から入って、
あちらの扉から出てゆく。
人の呼吸の数は運命によって数えられている」
この世に在ることは、切ないのだ。
そうであればこそ、戦争を求めるものは、
何よりも日々の穏やかさを恐れる。
平和とは(平凡きわまりない)一日のことだ。
本を閉じて、目を瞑る。
おやすみなさい。すると、
暗闇が音のない音楽のようにやってくる。
私はこの詩が好きです。
そして、この詩の音読し終えると、ある名言が頭に浮かびます。
スティーブ・ジョブズのこの名言です。
墓場で一番の金持ちになることは
私には重要ではない。
夜眠るとき、我々は素晴らしいことをしたと言えること
それが重要だ。
by スティーブ・ジョブズ
世界の億万長者であり、晩年を癌と戦い抜いたスティーブ・ジョブズだからこそ、この言葉があります。
長田弘さんの詩は、私に「生と死」を思い起こさせます。
そして何が大切かを。
それがスティーブ・ジョブズの名言を引っ張り出してきます。
長田弘さんの詩の本をよく読み返しますが、それと同様に何度も聞きなおすのが、スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学卒業式の後世に残る伝説のスピーチです。
生がどれほど儚く、だから、自分が何をすべきかを、数年前の私も考えました。
今もその気持ちは変わりません。
美しいもの、素晴らしいものは、手に取ることも、所有することもできないのです。
感じるものであることを。
今日はこのへんで(#^.^#) ごきげんよう♬